スマートマウスピース矯正装置 オペラグラス

オペラグラスは、透明で目立たないマウスピース矯正装置です。ブラケットやワイヤーを使った矯正治療に抵抗を感じる患者様にも受け入れやすく、食事や歯磨き時など患者様ご自身で取り外すこともできます。このため虫歯になりにくく、またペットボトルと同様の汚れが付きにくい素材のために常に清潔なマウスピースで矯正治療をすすめることができ、金属アレルギーの患者様でも矯正治療を行なえる可能性が生まれます。オペラグラスは厚みの違う3枚のマウスピースを1週間ずつ使用しながら、1ヶ月をワンクールとして治療を行ないます。患者様の歯並びの状況により治療期間が変わります。

断面計測法によるワンランク上のアライナーシステム



マウスピース矯正と呼ばれる装置には、大きく分けて二つに分類されます。ひとつはコンピュータで3Dシュミレーション、バーチャルセットアップを行ない、初診時の印象からすべての期間の30〜50個のアライナー(マウスピースを一度に製作する方法です。もうひとつは、デジタルカメラの画像を使用して、3〜4週間ごとに印象採得を行い、その都度マウスピースを製作する方法です。一度にすべてのマウスピースを製作する方法は、治療に使用するよ予測された一連の装置が治療前に全部製作、供給されるため、患者様の負担の少ないすばらしいシステムである反面、少しでもシュミレーション通りに歯の移動が行なわれなかった場合に装置ごとの誤差が蓄積され使用できなくなり再シュミレーションが必要になったり、途中で歯の形態を変化させるような歯科治療を受けた場合には、それ以降に予定されていた装置が使用できなくなるなどのリスクを否定することはできません。もう一方のデジタルカメラによるセットアップ画像から装置を製作する方法は、その都度新しい印象から装置を製作するので、歯牙の移動量の誤差を印象採得時にリセットすることができ、口腔内の変化にも対応できるすばらしいシステムですが、デジタルカメラの平面画像では限られた方向からしか歯牙の移動量を確認することができず、歯頸部付近などの移動を確認することも難しいために、出来上がった装置の良否が術者の技量や経験によって大きく左右されてしまう傾向にあります。
このように、2つの方法にはメリット、デメリットがありますが、オペラグラスはその両方のメリット(3DでCTのような断層画像によるシュミレーションと、その都度印象採得を行なって装置を製作する正確さ)をより多く合わせ持った、新しいマウスピース矯正システムです。短いスパンでマウスピースを取り替えて治療を進めるオペラグラスは、歯肉に当たる部分を極力小さくし、より違和感のない装置になりました。

                                            
                                           

カラーチャートによる限界移動量のチェック

3枚のシェルを1週間ずつ使用します。

断面計測法に拠る精密計測

初回のみ0.5mm、2回目以降は1mmの移動量でセットアップを行います。術前からどのくらい移動しているかを色で確認できるカラーマップや、唇面、咬合面からだけでなく、CTのように断層画像で移動量を客観的に確認してセットアップを行うことで、術者の経験や技量による誤差を最小限に抑えた精密セットアップで装置を製作します。歯頚部付近の移動量も正確に計測できますので、「セットアップで動かしすぎてしまって歯が動かないエラー」や、「動かしすぎてマウスピースが口腔内に入らないエラー」も最小限に抑えることができます。
オペラグラスでは、0.5mm、0.625mm、0.75mmの3種類の厚みのマウスピースをワンセットで使用します。

適応症

①歯列弓の拡大と縮小  ②叢生の治療  ③歯牙の圧下  ④空隙の閉鎖  ⑤矯正治療の後戻り  ⑥咬合誘導 等

ご用意していただきたいもの

マウスピース矯正による叢生治療では、ストリッピングやディスキング、IPRと呼ばれる歯間部を削合する必要がある場合がほとんどです。
事前に下記のような専用の器具をご用意いただくことをお勧めいたします。

ダイヤモンドバー

・インタープロキシマルダイヤモンドバー    詳しくはこちら

チップ

・ProLign                   詳しくはこちら

コントラ

・NSK X-55L                 詳しくはこちら

*ブラケット治療の仕上げを除き、基本的に前歯部~小臼歯部の治療が主体となります。
*スペースが不足する場合には、ディスキング(ストリッピング)が必要になる場合があります。
*歯の挺出や歯軸を変更する場合には、歯面にアタッチメントなどが必要となる場合があります。
*適応でないケース(抜歯症例など)があります。                                        詳しくはお問い合わせください。